紫藤法律事務所
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弁護士紫藤(しどう)によるコラム









<別れのシーズン>

3月は別れのシーズンです。

我々弁護士は大抵、その土地で骨を埋める覚悟で事務所を開くので、ひまわり公設事務所や法テラスの弁護士を除けば、 同業者との別れはそれほど多くありません。 一方、公務員である裁判官や検察官は異動があります。大体2~3年で転勤していく方が多いので、毎年3月には誰かしらとの別れがあります。 仕事上一番多く関わる民事事件担当裁判官の場合、終結間近まで進んだ段階の裁判を次の裁判官に引き継ぐのは忍びないと思うのか、 1月から3月にかけては、進行のペースが上がり、一気に解決!という事件も少なからずあります。 納得できる結論が得られるのであれば、解決が早まること自体は歓迎すべきことですので、我々もこの時期は少し忙しくなります。
そんなわけで、3月末というのは、その忙しさが一段落して、転勤される方々との別れを実感する時期ということになります。

2年間務めていた高知弁護士会の副会長職とも、この3月でお別れとなります。

弁護士は依頼人の代理人として、訴訟その他の法的手続きや交渉事などの紛争解決をしているだけではありません。 高齢者や障がい者、子ども、消費者、犯罪や反社会的勢力の被害者など、社会的に弱い立場にある市民の人権を守るために、 多くはボランティアで様々な活動をしています。副会長職を通じて、いかに同僚たちが、熱心にこれらの活動をしているかということも、 広く知ることができました。
また、関係諸団体の方々と知り合う機会にもなりました。弁護士にはなじみの薄い分野や弁護士単独では解決できない紛争もありますので、 関係諸団体の活動や人々を知ることも今後の活動に役立つと思います。
寂しいよりも、終わってホッとしたという気持ちの方が強い別れではありますが、貴重な経験となりました。

さて、ここからは趣味のバイクとの別れの話です。

大学時代に中型二輪免許を取って、中型バイクに乗り始めました。 始めて買ったのは、カワサキのGPZというバイクでした。 普段使いだけでなく、北海道キャンプツーリングも共にした思い出深いバイクです。
その後、アメリカンタイプの中型バイクに乗ったり、足替わりに中型のスクーターに乗ったりしてはいましたが、強い思い入れがあったわけではありません。 会社員になり、脱サラし、浪人時代を経て司法試験に合格した際、自分へのご褒美として大型二輪免許を取りました。
バイクは色々と迷った挙句、BMWのR1100RSというバイクにしました(かなり年式の行った中古です)。 オヤジの大型バイクといえばハーレーダビッドソンが思い浮かびますが、 水平対向2気筒エンジン(フラットツインといいます)が左右に張り出しているのに惹かれました。 年式と走行距離が結構行っていた為か値段が安かったのもポイントでした。 とはいえ、初めての大型バイク(1100cc)のパワーは圧倒的で、当時住んでいた東京から、伊豆や信州まで日帰りツーリングに何度も出かけました。 タンデム(二人乗り)しても、まったく乗り心地が変わらないのも驚きでした。

しかし、高知にUターンし、弁護士としての仕事を始めると、バイクに乗る機会は激減します。年に数回、 それもせいぜい横浪スカイラインや大杉あたりまで行って帰ってくる程度となりました。いざ動かそうとするといつもバッテリーが上がっている、 当然ながら乗らなくても税金、保険、車検の請求はやってくる、ということの繰り返しで段々持っていること自体が辛くなってきました。
でも一番のきっかけは、「取り回しがキツくなってきた」ことです。車重250㎏ほどの大きな車体は50歳を超えた身にはこたえます。 あまり乗らなくなった最大の理由もこの取り回しの辛さにあったことに気付きました。

ということで、10数年を共にしたバイクとお別れをすることに決めました。 しかし、決めてしまうと名残惜しくなります。普段は存在すら忘れているのにホントに勝手なものです。古い写真を見直したりして、感慨に耽りました。 処分したバイクがトラックに乗せられて遠ざかっていくのを見ていると、仔牛が売られていく童謡「ドナドナ」が頭をよぎりました。

仕事上だけでなく、バイクとの別れも味わう今年の春となりました。 (実は、次どんなバイクに乗ろうか、いろいろ楽しみながら考え中)




<弁護士の専門性について>

弁護士をしていると、「ご専門は?」という質問をよく受けます。
何か特定の悩みがあって相談したいというよりも、会話のきっかけ作りをして頂いている場合が少なくないでしょうから、 ご質問自体はありがたくお受けしています。

質問した側としては、「相続が専門で多数の遺産相続紛争をまとめました。」、「刑事弁護で無罪判決を勝ち取っています。」、 「企業法務中心で多数の顧問先に満足していただいています。」、「離婚専門の弁護士です。」、「近隣との境界争いなら任せてください。」、 「不動産の貸主・借主間の紛争を多数解決しました。」、「交通事故に関する紛争解決が専門です。」などなど・・・ という答えを期待してくださっているのでしょう。

しかし、私の場合、ご期待に沿える回答が出来ず、話を発展させられないまま終わってしまうことが多いのが残念です。
当事務所の取扱い分野についてはこのホームページのトップページに挙げてあるとおり様々です。 ですから、私の場合、「何か特定の分野に特化しているわけではなく、高知でよくある類型の紛争は大抵扱っています。」と答えることになります。 業界用語でいうところの「街弁(マチベン)」です。

さらに付け加えるとしたら、「私の知る限りでは、高知の弁護士はほとんど私と同じです。」と説明しています (ただし色々扱いながらも、各分野の比率が事務所によって異なるということはあります)。

大都市では、例えば「離婚」だけ、「債務整理」だけ、「医療事件」だけ、「刑事事件」だけを売り物にしている事務所もあり、 仕事として成り立っているのでしょうが、残念ながら高知では特定分野だけというわけにもいきません。 都会の「過払い案件専門」事務所などの出稼ぎ無料相談のチラシを去年あたりまではよく見ましたが、 ブームの終焉なのか最近はあまり見かけなくなりましたね。

結局、高知の弁護士の多くは、専門分野に特化せず、お困りの方からご依頼があれば、大抵の分野はご相談にのるということになります。
弁護士業界だけの話ではありません。司法界に話を広げてみても、大都市の裁判所には交通事故や医療事故などの分野を専門的に扱う部署があるのですが、 地方の小規模の裁判所にはありません。 大都市の検察庁には特捜部といって政治家が絡む贈収賄事件や巨額の横領等が絡む大規模で複雑な刑事事件を扱う専門部署がありますが、 やはり高知などにはありません。

考えてみれば、これは司法界に限った話でもないですよね。
専門化していくには、それなりの(ビジネス的に言えば需要がないと成り立たないわけですが、 高知規模の街ではそこまでの需要が見込めないということなのでしょう。 逆に言えば、高知でも将来、特定分野の需要(ポケモンGO関係とか(?))が高まれば、その分野を専門とする弁護士があらわれるかも知れません。

特定分野の専門弁護士ではないから不安?
確かにそういう方もいらっしゃることでしょう。 法的紛争に巻き込まれることは、普通の人にとっては、人生に何度も起きることではありません。 ですから、より専門的な弁護士に任せたい、というお気持ちはよく分かります。

しかし、私の個人的経験からいえば、相談者にとっては「本来有り得ない特別な争い」であっても、ご相談のほとんどは、 普通の弁護士にとって知識や経験で対応可能なものが多いものです。もちろん各々の紛争には個別の事情がありますから、 それらを考慮するのは当然で、それが出来ない弁護士は(少なくとも高知には)居ないのではないかと思います。

本当にまれに、特別な専門的知識と経験がなければ解決できない案件が持ち込まれることもありますが、 その時は率直に「当事務所では対応できません。」とご説明し、相談料をお返しします(そもそも電話予約の時点でその事が明らかであれば、 その時点でお断りすることになります)。

ですから、弁護士にたどり着く前に「専門かどうか」を心配する必要はないと思います。 大切なのは、紛争に発展しそうな時、残念ながら紛争が起きた時、なるべく早く近くの弁護士に相談することです。 難手術でもないのに、テレビで紹介されるようなゴッドハンド医師を探し求めて、逆に手遅れになるようなことがくれぐれもありませんように。




<弁護士選びについて思うこと>

高知県に弁護士が何人いるかご存知ですか?答えは約90人。ちなみに県内にいるお医者さんは約2000人。 お医者さんの知り合いはいても、弁護士の知り合いはいないという方がほとんどではないでしょうか。 お医者さんのお世話になることはあっても、これから先、弁護士の世話になることはないと思っている方が大半でしょう。 弁護士の知り合いが居なくても不便はないというところでしょうか。

いえいえ、現実にはここ高知県でも法的解決を必要とする紛争は日々起きているのです。

高知県内では毎年800件ほどの民事裁判(訴訟)が起こされています。裁判には訴える側と訴えられる側がいますから、 少なくとも倍の1600人位の県民が法律に基づいて裁判所を舞台にした紛争解決の手続きを始めていることになります。

訴える側・訴えられる側が複数人いることもありますから、現実にはもっと多いことでしょう。 それだけでなく、裁判ともなると、経済的・精神的・時間的などなど何らかの形で家族や周りの人にも影響することになりますから、 この数倍の数の方が法的紛争に巻き込まれているということができるでしょう。

そして、その裁判というのは、問題解決の最終手段です。私の業務上の経験からいうと、 法律相談に来られる方のうち裁判に進むのは多くても5人に1人くらいです(訴えられてから相談に来る人は別です)。 ですから、裁判まで行かないまでも、毎年新たに数万人規模の県民が紛争に巻き込まれているといえるのかも知れません。 一生弁護士に関わることはないと思っていても、案外そうでもないかも知れませんね。

では不幸にも紛争に巻き込まれてしまった場合、弁護士をどうやって選べばよいのでしょうか?

長い経験・実績がある?法律知識が豊富?交渉術にたけている?特定の専門分野に強い? どれももっともな基準ですが、誰かの紹介でもない限り中々そこまで分からないですね。 人柄、信頼感、聴く態度、助言の仕方?これも重要なことでしょう。でも、やはり紹介でもない限り事前には分からないことです。 紹介してくれる人によって感じ方に違いもあるでしょう。

身もふたもない結論になってしまいますが、どうやって選べばいいのか?それは、ご自分で会って話してみるしかありません。 会って、皆さんなりの基準で弁護士を評価して、事件を依頼するか、継続的に相談するか、それとも別の弁護士を探すか決めればよいのです。 弁護士を評価するのに法律知識なんて必要ありません。むしろ生半可な知識は判断を誤らせかねません。人として対面してみて、 合わないなと思ったら別の弁護士を探せば良いのです。高知市の場合、法律事務所は高知地方裁判所の周りに集中していますので、1軒駄目でも近所に別の事務所がいくらでもあります。

相談料がもったいない?確かに安くはありません。しかし、弁護士を探している人は皆、人生でそう何度も起きるわけではない大きな紛争に直面しているわけです。 その解決を依頼するのに相談料を惜しんで適当に選んでいいのでしょうか。裁判を依頼した場合、通常でも半年、長ければ1年以上その弁護士と二人三脚で戦っていくことになります。 その弁護士に対して不安や疑問を抱えながらではとても続けられるものではありません。

当事務所では初回ご相談に限り1時間まで5500円(税込み)でご相談を受け付けております。 専門家として助言をするわけですので無料とはいきませんが、せめて初回くらいはあまり時間を気にせずお話しいただきたいという思いからです。 弁護士探しの候補の一つに当事務所も含めていただければ幸いです。





<自己紹介>

まずは自己紹介から。
「紫藤」は高知では少ない姓ですが(というよりは高知にいる紫藤はたぶん皆親族です)、正真正銘、高知生まれの高知育ちです。
三代は続いていますので土佐人を名乗っても許されるでしょう。

高知市内の病院で生まれ、小学校1年生の時まで土佐山田で育ちました。
2年生になる時に高知市五台山に引っ越し、高校を卒業して独り暮らしを始めるまではそこに住みました。
水泳をやったり、バンド活動をしたり、ちょっとだけ空手をしてみたりという土佐中学・高校時代を経て、 東京の早稲田大学に入りました。

法学部に入ったのですが、別に弁護士を目指していたというわけではなく、 色々な大学の色々な学部を受験したうちの一つに入ったというに過ぎません。
ただ、小~中学生の感傷的な年ごろに観た映画「ある愛の詩」の主人公が 大学のロースクールを出て弁護士になるというストーリーは、法学部を選んだことに 多少影響したかもしれません。
大学でもバンド活動や飲み会に明け暮れ、進路について深く考えることもなく、 ありのままの自分を受け入れてくれた外資系メーカーに就職しました。

在職中は、製品企画部門から始まり、札幌支店に転勤して営業マンとして北海道内を走り回り、 新しくできたデジタル製品部門の社内公募を経て配属になってからは、営業、製品企画、販売促進、広告宣伝などと にかく色々やらせてもらいました。

入社13年目に突如弁護士になることを決意。 司法試験予備校の通信講座で勉強を始めました。
しかし中途半端な勉強ではいつまでも合格は困難と自覚するに至り、会社を辞めて背水の陣を敷きました。
とはいえ、勉強をまともにしたのは大学受験の時が最後ですから、錆びついた脳に専門知識はなかなか定着せず、 5回の受験の末、何とか合格までたどり着くことができました。
受験のチャンスは年に一度だけ、合格率は3%という、何ともリスクの高い挑戦でした。 今考えると、家族もいるのに無責任によく続けたものです。

なぜサラリーマンから弁護士を目指したか、と訊かれることがあります。
理由は色々あってとても一言では説明できないのですが、「いつかは故郷に戻る」 という思いはその中で大きな一つでした。
高知で収入を得て暮らしていくには資格が必須だと思い込んでいたのです (実際には高知県が積極的にU・Iターン促進策を進めており、他にも方法はあったのかも知れません)。

高知弁護士会に入会し、先輩弁護士の事務所で修業を積ませていただきました。
そしてこの事務所を2013年に開業致しました。前事務所で関わった方がまたご相談にいらしたり、 その方のご紹介で新しい方がみえたりと、人と人の結びつきに支えられて仕事が出来ていることを 有り難く感じています。

紛争の解決方法は一つではありません。
法律を駆使して裁判で白黒つけるのが最善の解決策とも限りません (むしろ裁判は最終手段というべきでしょう)。
裁判になった際の見通しを助言することはもちろんですが、そこに至らずに解決できないかを 相談者様とともに考えていくこともまた、弁護士の大切な仕事だと思っています。

プロフィールのページでも少し触れていますが、 音楽は小学生の頃聴いたカーペンターズやオリヴィア・ニュートン・ジョンにはじまり、 かぐや姫・陽水・拓郎などのフォーク、ユーミンやオフコースなどニューミュージック、 KISS・パープル・UFOなどハードロック、TOTO・ジャーニーなどの産業ロック、 カシオペア・スクエア・ナニワエクスプレス等Jフュージョン、リトナーやカールトンなどの洋フュージョン、 EW&Fやチャカ・カーンなどのブラックミュージック、ボズ・スキャッグスやボビーコールドウェルなどのAOR を経てマイルス・エバンスなどのジャズまで何でも聴くようになりました (興味ない方には何のことやら分かりませんね)。
どれも音楽的成長の通過点というにとどまらず、今でもすべてが好きで聴いています (興味はさらに広がっていますが・・・)。

バンドは中学生のころに始めました。
楽器はモーリスの中古フォークギターを皮切りに、ストラト、フライングV、335タイプのセミアコ、 テレキャスターなど(全てコピーモデルです)色々なギターを弾いてきました (ここも興味ない方には何のことやら分かりませんね)。

バンドでは上に挙げたようなアーティストのコピーを演奏していました (でもジャズは難しくて出来ません)。
ドラマーが少なかったため、 いつの間にかドラムも時々叩くようになっていました。
大学卒業を機にバンド活動はほぼ休止し、後は結婚式の二次会などで時々披露するという程度になりました。 今や年代的に友人の結婚式もなくなり、学生時代のバンド仲間から誘われてラララ音楽祭でカホンを叩いたのが ここ数年のバンド活動の全てです。 たまに高知市内の楽器の置いてある飲み屋さんでお客さんの歌うカラオケに合せて ドラムやギターを演奏するのが最高の癒しになっています(歌っているお客さんには迷惑な話ですが)。

すっかり趣味のページになってしまったので、音楽以外の趣味については、また別の機会に触れたいと思います。

高知市内には約80人の弁護士がいます。
一言で弁護士といっても、それぞれ別の人格ですから、色々な点で違いがあります。個性的な人も少なくありません。
この自己紹介が弁護士を選ぶ際のヒントになるとも思えませんが、弁護士を探すことになった際には、 選択肢の1人に入れていただければ幸いです。







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